AC07 LoRa Mary


特徴

Murata Type ABZを搭載したLoRaリーフです。工事設計認証されたChip antenna(STAF 1019-085A)を搭載しており、省電力の無線通信が手軽に利用できます。 ファームウェアは、Arduino MKR WAN 1300/1310で公開しているv1.2.3 が、書き込まれているため、Arduinoで簡単にプログラミングが出来ます。

性能

Item Description
Part number CMWX1ZZABZ-091
Chip Set SX1276,STM32L
Secure Element ATECC608A
Carrier Frequency 920MHz band (920.6 MHz to 928 MHz),Japan
Modulation Method LoRa™ Modulation
Antenna Refer to here.
Interfaces SPI
RF certification FCC,IC,TELEC,KCC
Dimension W23×D30×H2mm

LoRaWANとPrivate LoRa

LoRaWANとPrivate LoRaは、どちらもLoRa変調を使った無線通信規格ですが、上位のMAC層が異なります。LoRaWANは、LoRa Allianceが策定した標準規格で、異なるメーカーの機器同士でも互換性があり、広域での通信が可能です。Private LoRaは、独自のMAC層プロトコルを使用し、専用のゲートウェイを設置する必要がありますが、通信費がかからないのが特徴です。詳しくは、以下を参照願います。

外観


Molex 73412-0110は、ヒロセ電機が開発したRF同軸コネクタ(U.FLコネクタ)の互換品です。

アンテナ

LoRa Maryは、工事設計認証されたChip antenna(1019-085A)を搭載しています。 長距離まで通信したい場合は、外部アンテナを取り付けてください。1 以下のアンテナは、工事設計認証が取得されています。詳しくは、こちらを参照して下さい。

Model Supplier Antenna Type Connector Dimension Note
1019-085A2 STAF Corporation Monopole (λ/4) 4×9.1×1.2mm Chip antenna
1018-504B2 STAF Corporation Dipole (λ/2) U.FL 100×13 mm (Cable L140mm) FPC antenna
1019-008A STAF Corporation Monopole (λ/2) SMA3 L160mm, φ9mm External antenna

ピン配置


ピン配置のデータは、こちらを参照して下さい。

ライブラリ

本リーフに対応したライブラリがあります。開発環境設定のページで必要なライブラリをインストールしてご利用下さい。

サンプルアプリ

STM32 MCUとLoRa Maryリーフを使用したサンプルアプリです。このサンプルアプリを使用する場合は、 LoRaLeafony.hのライブラリをインクルードしてください。

ドキュメント

Tips

LoRa Mary Firmware の書込み方

  1. 用意するもの
    • LoRa Mary、Shield、ネジ
    • 3.3V電源、またはUSB(電源供給用)
    • STLINK-V3SET
    • PCとUSBケーブル
  2. LoRa MaryとUSB(電源供給用)をShieldにネジ止めし、STLINK-V3SETを繋げて下さい。詳しくは、デバッガの接続方法を参照して下さい。
  3. STM32CubeProgrammerを立ち上げます。
  4. 画面右の接続先をST-Linkにし、Frequency(KHz)を8000に設定し、Connectをクリックして下さい。
  5. 画面左のErasing & Programingをクリックして、以下の設定をします。
    • File path: v1.2.3のbinファイルを指定
    • Veryfy programing にチェツク
  6. Start Programmingをクリックし、Download verified successfullyが表示されたらokです。

Spreading Factor(SF) とBandwidth(BW)

SFは、送信されるデータの「拡散率」を表し通常6から12までの値で、デフォルトはSF7です。以下に特徴を示します。

SF 特徴
SF5~SF8 通信範囲は短いが、データレートは速い。
SF10~SF12 通信範囲は広いが、データレートは遅い。

BWは、周波数帯域の幅を表し、通常125kHz、250kHz、500kHzの値で、デフォルトは125kkHzです。以下に特徴を示します。

周波数 特徴
BW小 (125kHz) データレートが遅いが、通信距離は長い。消費電力小さい。
BW大 (500kHz) データレートが速いが、通信距離は短い。消費電力大きい。

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  1. Chip antennaと外部アンテナを一緒に使用することは出来ません。外部アンテナを使用する場合は、0Ω抵抗を付替てください。  ↩︎

  2. 村田製作所の「おすすめアンテナリスト」には掲載されていませんが、工事設計認証済です。 ↩︎

  3. SMAは、SUB-MINIATURE TYPE Aの略で、MIL規格です。U.FL-SMA 変換ケーブルを使用することでLoRa Maryと接続することが出来ます。 ↩︎


最終更新 March 5, 2025