AC07 LoRa Mary


特徴

村田製作所のCMWX1ZZABZを搭載したLoRaリーフ(LoRa Mary)で、指定のアンテナを使用することで、工事設計認証が取得されているため、省電力の長距離無線通信が、手軽に利用できます。また、LoRa MaryはArduinoのライブラリを使ってプログラミングをすることが出来たり、搭載されているセキュアエレメント(ECC508)を使って、情報の暗号化をすることが出来ます。

性能

Item Description
Part number CMWX1ZZABZ
Chip Set SX1276,STM32L
Secure Element ATECC608A
Carrier Frequency 920MHz band (920.6 MHz to 928 MHz),Japan
Modulation Method LoRa™ Modulation
Antenna Refer to here.
Interfaces SPI
RF certification FCC,IC,TELEC,KCC
Dimension W20×D25×H2.3mm

外観

Item Description
RF Coaxial Connector Molex 734120110(U.FL Compatible)1

アンテナ

LoRa Maryは、以下のアンテナを使用することで、工事設計認証が取得されています。詳しくは、こちらを参照して下さい。

Model Supplier Antenna Type Connector Dimension Note
1019-008A STAF Corporation Monopole (λ/2) SMA2 L160mm, φ9mm External antenna
1019-010A STAF Corporation Monopole (λ/2) SMA2 L160mm, φ9mm External antenna
1019-053A STAF Corporation Monopole (λ/4) SMA2 L100mm, φ9mm External antenna
1019-085A3 STAF Corporation Monopole (λ/4) U.FL 4×9.1×1.2mm Built-in antenna
1018-391B STAF Corporation Dipole (λ/2) U.FL 120×20×t1mm (Cable L140mm) Built-in antenna
1018-443B STAF Corporation Dipole (λ/2) U.FL 77×20×t1mm (Cable L140mm) Built-in antenna
1018-504B3 STAF Corporation Dipole (λ/2) U.FL 100×13 mm (Cable L140mm) Built-in antenna

ファームウェア

ファームウェアは、Arduino MKR WAN 1300/1310と同じで(以下のリポジトリで公開)、LoRa Maryはv1.2.3 が書き込まれています。

https://github.com/arduino/mkrwan1300-fw

ブロック図

ピン配置


ピン配置のデータは、こちらを参照して下さい。

ライブラリ

本リーフに対応したライブラリがあります。開発環境設定のページで必要なライブラリをインストールしてご利用下さい。

サンプルアプリ

STM32 MCUとLoRa Maryリーフを使用したサンプルアプリです。このサンプルアプリを使用する場合は、 LoRaLeafony.hのライブラリをインクルードしてください。ソースコードは、Arduino IDEとPlatformIO IDのふたつで用意しています。STM32 MCUの開発環境の設定は、こちらを参照して下さい。

LoRaによるメッセージの送信

送信側のLeafony Blockから受信側のLeafony Blockへ、LoRaを使ってメッセージを送付するアプリです。

送信側のLeafony Block

受信側のLeafony Block

LoRaによるセンサデータの送信

送信側のLeafony Blockから受信側のLeafony Blockへ、LoRaを使ってセンサデータを送付するアプリです。

送信側のLeafony Block

受信側のLeafony Block

ドキュメント

Tips

LoRaWANとPrivate LoRa

LoRaWANとPrivate LoRaは、どちらも物理層にLoRa変調を使用した無線通信規格で上位のMAC層が異なります。LoRaWANは、LoRaAllianceが策定した標準規格で、異なるメーカーの機器同士での通信が可能です。Private LoRaは、MAC層に会社毎の独自の通信プロトコルを使用し、アプリケーションや用途に対して、カスタマイズが可能です。詳しくは、以下を参照願います。

Spreading Factor(SF) とBandwidth(BW)

SFは、送信されるデータの「拡散率」を表し通常6から12までの値で、デフォルトはSF7です。以下に特徴を示します。

SF 特徴
SF5~SF8 通信範囲は短いが、データレートは速い。
SF10~SF12 通信範囲は広いが、データレートは遅い。

BWは、周波数帯域の幅を表し、通常125kHz、250kHz、500kHzの値で、デフォルトは125kkHzです。以下に特徴を示します。

周波数 特徴
BW小 (125kHz) データレートが遅いが、通信距離は長い。消費電力小さい。
BW大 (500kHz) データレートが速いが、通信距離は短い。消費電力大きい。

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  1. U.FLコネクタはヒロセ電機の製品であり、国際規格ではありません。異種メーカのコネクタを組合せて使用する場合は自己責任で使用して下さい。 ↩︎

  2. SMAは、SUB-MINIATURE TYPE Aの略で、MIL規格です。U.FL-SMA 変換ケーブルを使用することでLoRa Maryと接続することが出来ます。 ↩︎

  3. 村田製作所の「おすすめアンテナリスト」には掲載されていませんが、工事設計認証済です。 ↩︎


最終更新 December 4, 2024